【裁判関係本のレビュー-22】図解でわかる民事訴訟法 (入門の法律) 単行本 - 2007/4/6 高野 泰衡 (著)

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    ★★★★★ 5点

    レビュータイトル:本人訴訟の方は最初に必読 本当に役に立った 2018年9月11日

    裁判の素人の私が、初めての民事訴訟を自分で提起する羽目になり
    本屋に溢れかえる参考書のどれから読んだら良いのかまったく手がかりがない中、
    たまたま、タイトルに惹かれてこの本を最初に読みました。

    このあとに21冊の本を読みましたが(全部アマゾンにレビューを書きました)
    振り返って考えると、この本を最初に手にしたのは「天啓としか言いようがない」です。
    この本には、素人にも分かりやすい文章で民事訴訟の基本的なことがぎっしりしかもコンパクトに
    書かれているのです。法曹の文章は冗長なのがたいへん多いですが、この方の文章はまったく別物の美文です。

    この本のおかげで基本的な事が理解済みなので、後から読んだ他の本もスラスラ理解できました。
    本人訴訟の方は最初に必読です。この本がカバーしていない「訴訟の具体的な手続き」や
    「裁判の書類の書き方」については、以下の二冊がベストです。以上三冊あれば本人訴訟で勝訴まで行けます。

    「訴訟の具体的な手続き」について
    書式 民事訴訟の実務―訴え提起から訴訟終了までの書式と理論 (裁判事務手続講座) 単行本 – 2012/5/1 大島 明 (著)

    「裁判の書類の書き方」について
    法律文書作成の基本  Legal Reasoning and Legal Writing 単行本(ソフトカバー) – 2011/2/20 田中 豊 (著)

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    被告
    澤村翔子

    【裁判関係本のレビュー-21】裁判官! 当職そこが知りたかったのです。-民事訴訟がはかどる本- 単行本 - 2017/12/9

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      ★★★☆☆ 3点

      レビュータイトル:当職、そこが知りたいのではなかったです 2018年7月23日

      初めての本人訴訟で、提訴から控訴審判決まで3年5ヶ月と14日もかかり、
      弁護士相手に勝訴しましたが、その間に色々な疑問が湧くたび、
      書記官に聞いても的を得ず、裁判官は何も答えてくれず、
      自分で調べても最後まで不明なことが山盛りになりました。

      そういう時期に目次に惹かれて知りたかったことの一部でも分かるかと期待して読んでみました。

      中堅弁護士がベテランの裁判官にインタビュー、という形式です。
      インタビューだと「インタビュアのレベルが良し悪しを決める」ものですね。
      その点では質問の内容がお粗末だったりツッコミが不足していたり
      「当職、そこが知りたいのではなかったです」です。

      『裁判所からみた「いい書面」「悪い書面」』などというタイトルはとても
      関心を持ちましたが、中身は当たり前のことしか聞き出せていない。むしろ、
      そんな程度の話を聞きたかったのか?と思ってしまいます。

      続けて出てくる話題が
      『書面を送るべきはファックスか郵送か』です。

      そんな事を「中堅」が質問するのかこの国の法曹は!と呆れます。
      この話の結論は「ファックスのほうが読みにくいのは確かだが裁判官の判断に影響する部分はないと思う」です。
      そんなこと、当たり前ではないのか?私の相手の弁護士はいつも準備書面を
      出すのが遅くて期日直前にファックスしてきて期日にクリーンコピーと差し替え
      してました。当然、ファックスの方は裁判所は記録に綴じずに捨ててます。
      そういう運用も場所によって違うらしい。つまり、裁判所が変わればやってることも違う。
      そこがそもそもの大きな疑問です。人によって結論が違うのは許される事なのか?

      この本の内容も「裁判官個人の意見」でしかないのです。この国には裁判についての
      統一した根拠というものが色々なものについて有りませんね。だから本屋には類書が
      溢れかえっていて、どれもこれも同じことについてぞれぞれが勝手な事を言っている。
      この本の裁判官はベテランですが、だからといってそれが仕事の判断の「根拠」にはならないのは
      当然でしょう?参考程度にするものですか?参考書なら山ほどある中に、もう一冊同じようなものを加える
      意味がどれだけあるのでしょうか。例えばビジネスでは書類に「エグゼクティブサマリ」をつけるのは
      常識です。この裁判官は「10頁の書面には目次はなくてもいい。40頁ぐらいだとあったほうがいい」(31頁)
      と言っているが、エグゼクティブサマリは本体の頁数でつけるかどうか決めるものではなく、内容を1頁で
      見通せることが目的なので、見出しが三つ以上ならどんなに薄い書類でもつけさせます。同様に書面の目次も
      見出しが三つ以上ならどんなに薄い書面でも私はつけました。一方、相手の弁護士の書面は見出しのレベルが
      まちまちだったり目次もないので最後まで読み通さないと何を構築しようとしているのかがとても分かりづらかった。
      法曹でもビジネス文書の書き方を模倣してもらいたいものです。そこまで議論してもらえれば読む価値はあるが
      「あ、そうですか」で終わってしまうのは聞き手の引き出しが少なすぎることの現れです。

      この本には「私の知りたかったこと」は書いてなかった。というより、
      誰も答えを持っていないのだと思うようになりました。

      ただひとつ、このベテラン裁判官の発言で注目したのは「法曹のIT化を進めたいと思って取り組んでいる」です。
      今どき、ファックスで何十枚も書類を送る人は私の周りにはいません。書類をカラーで作成してメールで裁判所に
      提出したら「裁判所にはカラーブリンタが無いから印刷して持ってきてくれないか」と言われたときは唖然としました。
      石器時代に暮らしているんです。そのうえ、誰もが自分の裁量でバラバラに仕事をしている。同じ裁判も裁判所が違えば違う判決が下る。
      それでいいのか?と誰も思わないのでしょうか。
      それに応えるのがAIでしょう。この本の中ではAIを過小評価して誤解しているようですが、裁判官の仕事こそAIに向いている。
      どこの管轄になっても、必ず最適解で判決が出される。そうなれば控訴もなくなる。
      和解が有利な理由も双方に上手に提示してくれる。根拠の無い世界でロクでも無い判事がいい加減な判決を書く、
      そういうものをなくす方向に進んで欲しい。
      法曹界はAIが導入されると仕事が無くなるからそれを思いもしないと思っていましたが
      この裁判官はその可能性を考えているようです。実現は50年以上先だ、とこの本でも言っていますが、
      いずれ実現してほしいものです。

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      被告
      澤村翔子


      【裁判関係本のレビュー-20】裁判官はこう考える 弁護士はこう実践する 民事裁判手続 単行本 - 2017/9/20

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        ★★☆☆☆ 2点

        レビュータイトル:残念感が充満する読後感 2018年7月21日

        初めての本人訴訟で弁護士相手に勝った原告です。
        裁判中に様々な疑問が起こり、解決しない事がたくさんあるので
        判決確定後も民事裁判の本を読んでいますが、

        ますます分かってくるのは
        「この国の裁判は誰も分かっていないことを慣習に従って遂行しているものが非常に多い」
        です。だから本屋には類書がたくさんあり、どれもこれも同じようなことについて
        それぞれが勝手な私見を述べることになるのです。法曹は全国に網羅している大企業のような
        ものなのに、支店ごとに見解がことなり、「これが正規」というものが無い。それは
        根本には「根拠」というものが無いからのようです。例えばこの本の著者もこう書いている。

        「裁判所は、当事者の主張しない事実を判決の資料として採用してはならない」(4頁)
        よく見聞きする言葉だが、実はそんなことはどこにも根拠というものがない。

        こういうことは全国どこでも統一して誰もが同じ方法に依拠して裁判を遂行しなければならない
        はずのものなのに、そういうものが無いので裁判官やら弁護士が勝手な事を書いて本にしている
        というのが現状です。この本は若い人が書いている。「自分の苦労した事を後進に役立ててほしい」
        という善意はよく分かる。内容も生真面目で、読んでて面白く無いが主旨は分かる。
        けれども、みんな井の中の蛙なんです。狭い世界しか見ていない。現状の枠の中での
        小さな知恵しか書けていない。「身だしなみが大事」とか「勝てない相談は受けない」とか
        「期日が終わったらすぐに次回のためのメモを作る」とか「始めるときは終わり方を考える」とか
        もう、これはなんというか悲しいくらい小さな話です。

        この人たちが悪いのでは無い。そういう事をまとめて指導・統一するものが日本の法曹界には
        ないんだ、と思い知ります。「陳述書」とは何なのか、定義を言える人はいません。根拠がないからです。
        みなさん、既にそういうものがあるから使っているだけで、内容も書き方も実物はバラバラです。

        法曹界こそ、車が自動運転となる時期と同じくらいにAIに取って代わる事を目指すべきではないでしょうか。

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        敗訴の被告
        澤村翔子

        【裁判関係本のレビュー-19】やっぱり!最後は本人訴訟 (Parade books) 単行本(ソフトカバー)- 2014/1/8

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          ★☆☆☆☆ 1点

          レビュータイトル:本人訴訟の経験談でもなく、素人丸出しの内容 2016年11月20日

          書名に偽りあり! とまず言いたいですね。
          本人訴訟を経験した本人の著書というから、他では知ることのできない
          体験談、実話、本人訴訟ならではの困難の克服方法、何よりも
          「弁護士不要のマニュアル本」を期待しました。

          そういうこと(弁護士不要のマニュアル)はまったく書かれておらず、しかもこの本自体が115頁しかなく、
          本人訴訟の第一歩である訴状の話が最後の方に数ページだけ、それも
          「訴状の書き方などはネットなどにたくさん情報があるから自分で検索して見てください」
          などと書いている。(80頁)

          じゃ、何が書いてあるのか。前半は「裁判は気合と度胸」(5頁)とか、「なぜ本人訴訟なのか」という
          問いに対しては「なんでも人にやってもらって当たり前という姿勢では何も残りません」(30頁)とか、
          自分の信念の説教です。おまけに自分の経験していないことまで想像で書いているし、弁護士の収入推移など
          そんなこと本人訴訟の何の役にも立たない素人知識を延々と書き連ねている。

          ブログで無料で読む程度で十分の内容だった。

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          被告の似顔絵
          澤村翔子

          【裁判関係本のレビュー-18】弁護士いらず [改定新版] 単行本(ソフトカバー)- 2007/8/9 三浦和義 (著)

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            ★★★★★ 5点

            レビュータイトル:本人訴訟を勇気付ける魁の本、資料として優れている 2016年10月31日

            本人訴訟の原告です。訴額が低い(30万円ほど)のでとても弁護士を雇うことなどできず
            やりながら勉強すればなんとかなるだろう、エネルギー源は不法者に正義の鉄槌を下すこと、
            それがあればやり通せる、と本人訴訟を決心しましたが、まったく同じ趣旨のことが
            いきなり書いてある。勇気付けられます。「そもそも、訴訟は弁護士がするもの、という常識が
            嘘である」と最初に書いてある。この著者について、私もマスコミがバラまいて刷り込まれた
            印象を鵜呑みにしていましたが、マスコミ相手の名誉毀損本人訴訟に八割以上勝訴しているという
            事実を初めて知りました。しかも、それが「マスコミの証拠不十分で勝訴」などではなく、
            「記事が捏造であることを証拠によって立証しての勝訴(或いは和解)」だという事実も
            初めて知りました。私自身のこの方についての認識がすべてそういうインチキの記事によって
            形作られていたという事が恐ろしいです。そういう身の潔白を晴らすためにも、訴訟は
            必要な事だと、あらためて思います。

            私もウイキペデイアに載るような日本人のオペラ歌手に名誉を毀損されたことを謝罪してもらうために
            警察に仲介を依頼したり裁判所に調停を申し立てたりしましたが一切無視され訴訟に至りましたが
            その実際の様相は、しかしこの本の記述とは非常に異なります。例えば、この方は「分からないことは
            書記官に手紙で質問して返事をもらった」と書いており、その手紙も証拠として掲載されていますが
            私の経験では書記官が質問に書面で答えることは一切ありません。電話応答に限るのです。FAXさえ
            無視されました。(横浜地方裁判所及び東京高等裁判所です)なぜ回答が送られてこないのかと
            質問すると「そういう事をしたら全員にしなくてはならなくなるでしょう」とのたまいました。
            君は公僕では無いのか、と言ったら黙りました。

            また、この本の3分の2(約200ページ分)は判例の例示と著者自身の裁判の記録(提出した訴状から
            被告の答弁書、原告の準備書面、尋問書類、判決文まで)すべてが実名つき、解説付きで掲載されています。
            こんなものは類書がまったくありません。この人だから出版できたのではないかと思います。とても参考になります。

            ただし、私の経験した裁判とはやはりかなり、かーなーり、様相が違うのです。時代の変化なのか、何故なのかは
            分かりませんが、そんなことは現場の人たち(現在の裁判官や弁護士稼業の人々)にも分からないでしょう。
            裁判というのは形の決まっていない生き物のようなもの、というのが私の実感です。ですので、この本で
            裁判のすべてがわかる事を期待するものではないのだと思う。むしろ、裁判の実相を一般人に克明に記録して見せてくれた、
            有益な事例書類、というのが正しい評価の基準であるべきなのだと思います。これを読めば裁判に勝てるようになるわけ
            ではありませんし、著者もそんなことは言っていない。「本人訴訟で頑張れ」というのが本旨なのです。そういう意味では
            たいへん勇気付けられました。星五つを差し上げます。書いてくれて、有り難うございました。感謝します。

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            被告の似顔絵
            澤村翔子

            【裁判関係本のレビュー-17】本人訴訟ハンドブック―知識ゼロからの裁判所活用術 矢野 輝雄

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              ★★☆☆☆ 2点

              レビュータイトル:素人向けによく整理されているがこれでは勝てない 2016年10月9日

              本人訴訟の原告です。
              来月、控訴審の判決が出るところまで来ました。
              三年半かかりました。そういう時期に読んでみました。

              まず、この方は弁護士ではなくNHK文化センターの講師だった人です。
              ですから、非常によく整理された内容の本を書ける人です。
              既存の「誰でも手にすることができる公開されている資料」を元に、分かりやすい解説書
              (テキスト)を書いています。しかし、裁判を実際にたくさん経験した人、ではないのです。
              そこが最大の弱点。分かりにくい手続きを皆さんに分かりやすく説明してあげよう、という
              善意はよく分かります。しかし実際はそれだけでは勝てません。「裁判の本質」というものが
              この方には経験がないために分かっていないのです。(三年半の裁判を一回経験しただけの私でもそれは分かる)
              それはどういうことかというと、例えば「はじめに」に、いきなりこう書いてあります。

              「古来、裁判の仕組みは、当事者は事実を語り、裁判官が法律を適用するものなのです」

              これは大間違いです!声を大にして言います。信じてはいけない。
              この方はラテン語の格言「汝は事実を語れ、我は法を語らん。」を信じているのです。
              弁護士でもこの格言を信じているような人もいます。しかし実際の裁判はまったくそうではない。
              裁判官はただの「審判」です。自分の裁量で、当事者の主張していない事を判決に書くことは許されていません。
              例えば、原告が「この損害は30万円である」と主張しているのに裁判官が「いやいや、それは法に照らすと安すぎるから
              損害は3000万円と認める」などとは言ってはいけないことになっている。だから「事実」を語れば「適当な法律を当てはめて
              素晴らしい妥当な判決をしてくれる」のではないのです。「主張しないことは判決にかかれない、書いてはいけない」のです。

              だから、弁護士の必要性が出てくるのです。弁護士は「そういう事実があるなら、「人格権を侵害された」と主張しよう」
              「人格権の侵害の賠償額は判例を見るとあなたなら3000万円が相場です」などとアドバイスするのです。素人には
              そんなこと思いつきません。「これが人格権の侵害に該当する」などと、法律の知識なくして思いつくわけがないのです。
              思いつかなければ、当然ですが「主張」もするはずがありません。訴状にそんなことは書かない。書いてなければ
              裁判官は「被告は3000万円払え」などとは絶対に言わない。

              そういう実際の修羅場を経験していない人には、そんなことは本に書けないのです。
              この本はそこがまったく書かれていません。素人向けによく整理されているがこれでは勝てない。
              学生が裁判の流れを整理して理解するには良い本ですが、裁判に勝つヒントは書いてありません。

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              被告の似顔絵
              澤村翔子

              【裁判関係本のレビュー-16】弁護士倫理 (慈学社Jブックス) 単行本 - 2014/10

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                ★★★★☆ 4点

                レビュータイトル:弁護士の懲戒の実態がよく分かります 2016年1月17日

                本人訴訟の原告です
                相手は弁護士がついています

                訴訟なんて初めての経験なのですが
                相手の弁護士の言動が一般人の常識から言ってもトンデモなくおかしかった。
                以下に列記します。
                (1)依頼人(被告のこと)から十分な事実関係を確認することなく(被告が隠した所為もあるが)明らかに調査不十分で不確かな事実による、主観的推測にわたる判断に基づいて原告の行為が「刑事罰を受け罰金数百万を科せらせれる可能性がある」などと畏怖させる文書を送ってよこし、被告に対する提訴を脅迫により諦めさせようとした。
                (2)裁判所に調停を申し立てたが理由なく期日に出頭しなかった。
                (3)提訴後、審尋の場において不適切な発言を行った。
                (4)被告が秘密裏に引越ししたのに、引越し先の住所が書かれた封筒を書証として提出してしまった。(守秘義務違反)
                (5)被告の引越し先の住所を明らかにしたのは守秘義務違反ではないかと問うと「依頼人の同意を得てした」と嘘をついた。
                (6)当事者照会を申し立てたら「文章の意味が分からない」等と、のらりくらり四回も回答を拒否し、最後には裁判官から「釈明」を求められてやっと証拠なるものを提出するという「正当な理由なく裁判を遅滞」させた。
                (7)おまけ。やっと提出してきた「証拠」は裁判官から「こんなものは証拠にならない」「主張の撤回を検討しろ」と言われて撤回。

                まだまだあるが、裁判の素人の私にも「この弁護士はおかしいだろう...」と思うことの連続。
                因みに、上記は本書によると「全部弁護士倫理規定違反に該当する事例」なのです。
                さっそく「懲戒請求」を東京弁護士会にしました。
                すると一年経っても結論が出ない。
                そういうとき、日本弁護士連合会に異議申し立てができる、と書いてある。
                さっそくしました。すぐに東京弁護士会から回答が来ました。日弁連の言うことはよく聞くらしい。
                回答「懲戒はしない」
                身内には甘いらしい。
                そういうとき、日本弁護士連合会に異議申し立てができる、と書いてある。
                さっそくしました。いま回答待ちです。この本に書いてある「倫理規定違反」をしているんだから
                懲戒するのが当然だろう?

                この本の通り手続きしていますが、弁護士の懲戒の実態がよく分かります。
                「弁護士職務基本規定」なんぞ、絵に描いた餅です。
                懲戒事例が資料として載っていますが、あまりにひどくて笑えます。
                星四つ。★★★★

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                被告の似顔絵
                澤村翔子

                【裁判関係本のレビュー-15】民事訴訟マニュアル―書式のポイントと実務― 第2版 上 単行本(ソフトカバー)- 2015/8/31 岡口 基一 (著)

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                  ★★★☆☆ 3点

                  レビュータイトル:本人訴訟の方向けレビュー 2015年11月22日

                  本人訴訟の原告です。
                  以下のレビューは「本人訴訟をしようとしてこの本を検討している方」向けに書きます。
                  ※その他の方、例えば弁護士とかプロの方には役に立ちませんので飛ばしてください。

                  話題の本が3年ぶりに改定(2015/8/31)との触れ込みを読んで読んでみました。
                  「マニュアル」とついていますが、実際の提訴の手順に従って関係法令を順番に並べ、
                  その条文に関する様々な(本当にたくさんの)意見やら判例やら他書籍からの引用やらを
                  併記してその手続きについての理解を深めようという誠に手間ひまをかけた労作です。

                  例えば「本人のハンコが押してあったら本人の意思で成されたもの」と推定されてしまう
                  という納得のいかない常識が流通していますが(私はそのように理解していましたが)、
                  その推定を覆す事由も存在する事は初めて知り、興味深く読みました。(証拠調べ301頁)

                  それらの「今まで聞いた事も読んだ事もない引用文」を大量に読むうちに、つくづく
                  この初めての訴訟中に感じた事と同じ気持ちが充満してきました。どう言う事かというと

                  「日本の裁判手続きというのは《これが根拠》というような確定した根拠規定というものが無い」
                  「実際はこうしているからそうしているというものが非常に多い」
                  です。
                  そもそも訴訟に関するマニュアル本や弁護士の書いた本がこれだけたくさんある、というのがこのことを裏付けています。私は航空機操縦士ですが「操縦士が操縦について書いたマニュアル本」など存在しません。何故なら「本物」が一冊あればあとはいらないからです。(航空機ごとに存在します)また、法律についても根拠法規があればそれを読めば済む話なのに、こと民事訴訟に関しては法規があってもそれだけでは済まず、本屋にはたくさんの「解説書」が溢れかえっています。

                  本書を見ると増す増すその現実が分かります。ひとつの条文についてああも言われている、こうも言われている、という紹介文が多過ぎるのです。

                  結果、網羅し過ぎて全体の見通しができない、今自分は森の中の何処にいるのかというのが
                  さっぱり分からなくなる。

                  ですから労作で、よく網羅的に調べてあって、およそ例外中の例外手続きまで漏れなく記載されているけれども
                  これで「訴訟の経験のない素人」が「訴訟というものの全体像をつかめるマニュアルか」というとそういう目的には逆に作用する本です。
                  何か困った時に「このことについては今どんな見解が主流であるか」を調べるのには最高でしょう。

                  ですから、本人訴訟の原告として本当に知りたい次のような事はまったく書かれていません。
                  「請求の趣旨とはどのように書くものなのか」
                  「準備書面を書く上で戦略的に重要な事は何か」
                  「準備書面と陳述書はどこがどう違うのか」
                  「弁論準備では何を心がけるのか」
                  「尋問事項は質問を具体的に書くのか、そうではなくて見出しだけでよいのか」<<<この事など、民事訴訟規則第百七条2に「尋問事項書は、できる限り、個別的かつ具体的に記載しなければならない」とはっきり書かれているのに、根拠法規がそう謳っているのに、「尋問事項:原告(注:私です)による攻撃及びこれに対する対応について」などと書いてくるベテラン弁護士が存在するのです。これは「不意打ちの質問をする」つもりなのが読み取れますが、それが裁判所で通るのが不思議です。

                  この本は、こんな事はどこか法科大学院とかで教わってきた人が、その上で実務の細かいところについての
                  疑問を解消する目的で読む本と思います。
                  ということで、本人訴訟の方には、残念ながら、まったく薦める事ができません。
                  星三つは、そういう意味での評価です。

                  ※下巻も読みましたが、いよいよ本人訴訟の判決後にはおよそ経験しない事例が中心なので
                  こちらはレビューを書きません。

                  本人訴訟の方が民事訴訟について詳しく知るためなら書式 民事訴訟の実務―訴え提起から訴訟終了までの書式と理論 (裁判事務手続講座)を薦めます。ただし、こちらも本人訴訟には内容が濃すぎるくらいですが、見通しはずっと良いです。
                  書類の書き方は、法律文書作成の基本  Legal Reasoning and Legal Writingに勝るものを知りません。ただし、普段からビジネス文書を書き慣れている人向けです。

                  この本のアマゾンのリンク



                  被告の似顔絵
                  澤村翔子




                  【裁判関係本のレビュー-14】書式 民事訴訟の実務―訴え提起から訴訟終了までの書式と理論 (裁判事務手続講座) 単行本 - 2012/5/1

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                    ★★★★★ 5点

                    レビュータイトル:本人訴訟の方は訴訟前に必読 2015年10月25日

                    本人訴訟の原告です。自分ですべて調べないとならない立場です。
                    民事訴訟を提起して気がつくのは、
                    民事訴訟の実務というのは「明文規定」がどこにも無いものが非常に
                    非常に
                    非常に!
                    多い、という事実。こんなことは他の省庁では考えられません。
                    (各省庁には文書規定というものがあって用語の定義から使い方まできっちりしている)

                    どう言うことかというと、まず「訴状」の「用紙設定」から悩むわけですが
                    どこにも根拠規定がありません。2001年1月1日から(つまり21世紀から)A4用紙を使うようになった
                    ということはあちこちで聞きますが、じゃ、文字のポイント数や1ページの文字数や、余白は何センチ
                    なのか、ということがどこにも根拠規定がありません。他にも、「見出し」の番号はどのように書くのか
                    (第1章と書くのか第一部と書くのか、枝番は(1)(2)、と書くのか´△覆里アイウなのかabcなのか)
                    などのことが、どこにも決まっていない。証拠文書には甲◯号と書くそうだけど、枝番は◯-1なのか◯-aなのか
                    などなど、そういうことは例えば防衛省ではきっちり決まっています。それが裁判の書類には無い。

                    書式がそもそも決まっていない、ということは、当然、「何をどのように書くのか」という事も決まっていません。
                    「書かなければならないこと」は決まっています(請求の趣旨、請求の原因など)が、
                    それはどのように書くのか、という根拠規定がありません。「陳述書」など、それが何なのかという「定義」さえ
                    どこにも明文規定が無いという有様でびっくりします。こんなことは他の省庁では有り得ません。

                    ということで、この本はそれらを遺漏なく網羅して説明してある本です。個人が執筆したものを根拠にして良いのか
                    という大きな疑問が湧いて来ますが「実務経験者が実務の実態を解説している」「みんなそうやっている」という
                    内容なので、部外者にはとっても参考になります。もともと、著者は「熱意さえあればこの本一冊で、ある程度の民事訴訟であれば
                    本人訴訟が可能となるような本にしたい」と考えたそうですが、出版社の意向は「司法書士向け参考書」ということで
                    その分、ボリュームが大きくて本人訴訟では必要になる可能性がほとんど無いことまで書かれています。
                    言い換えれば「プロでもここに書かれていることだけで仕事が始められる」レベルのもので、
                    価格がそれなりにしますが、本人訴訟の参考書としては過剰品質ではあるけれけども必要十分以上の内容となっています。
                    本人訴訟の方は、この本は訴訟前に必読書と言えるほど優れた一冊と思います。民事訴訟の流れについては
                    これだけあれば類書は読む必要がまったくありません。(あるとすればもっと薄い、要点だけ書いた本ぐらいです)
                    お薦めします。

                    ★A4用紙の書式について書いてある本を見たことがありませんが、この本にはありました。
                    文字は12ポイント、一行の文字数は37字、一頁の行数は26行
                    マージン 上35mm、下27mm、左30mm、右15mm
                    これは根拠規定があるわけではなく、裁判所で使用しているワープロソフトではこのようにみんなしている
                    というものだそうです。ただし、「句読点は,と。を使用することになっている」とも書かれていますが
                    それは判決書はそうですが提出する書類(訴状とか準備書面とか)ではコンマを使っていないと受理されないなど
                    ということはありません。普通に「、」と「。」で提出できます。また、文字数は原稿用紙のように一行の字数を
                    決める必要はなく、実際プロポーショナルフォントを使用すると一行に入る文字数はバラバラになりますが
                    問題なく受理されます。

                    この本のアマゾンのリンク



                    訴訟の相手
                    澤村翔子

                    【裁判関係本のレビュー-13】ライブ争点整理 単行本(ソフトカバー) 2014/5/26 林 道晴 (編集), 太田 秀哉 (編集)

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                      JUGEMテーマ:電子書籍出版


                      ★★★★☆ 4点

                      レビュータイトル:臨場感のある、珍しい訴訟関係本 2015年10月11日

                      本人訴訟の原告です。
                      なにしろ初めての訴訟なもので、聞くもの見るものみんな珍しく
                      どこにも書いてない事に出会うのが「初めての訴訟」です。

                      二年半も係属してやっと「争点整理」まで来ましたが、手続きについてはもう完全理解していますが
                      実際のところ、裁判所でどういう「やりとり」が行われるのか、は、やってみないと分からない。
                      そのことについて「ライブ」で解説してくれるのが本書です。

                      最初は「ライブ」の意味が分かりませんでしたが、
                      「実際に裁判期日に各人がどんな発言をして、心の内ではどんなことを考えるのか」
                      を具体的に臨場的に記述してくれている本なのです。
                      これは裁判を傍聴していても分からない「心の声」までも書かれているので
                      他に類書のない、とても興味深く読める本でした。

                      ただし、裁判というのは原告、被告、裁判官、代理人弁護士が参加するものなので
                      どういう人が加わっているかによって中身は非常に違う。この本に書かれている架空の事例でも
                      「実際の出演者」によってこの本に書かれている展開とは異なる展開、結末、に進むものではないか。
                      というのも、私の現在経験している訴訟の進行は、この本のような展開にはまったくなっておらず、
                      相手の代理人弁護士は「企業契約」が専門らしく民事訴訟の経験が乏しいために攻撃防御の方法が
                      素人の私の目からも不備が多く、争点についてもまったく絞りきれず、求釈明に対しても回答を拒否して
                      裁判長に窘められる、といった具合でその様相はかなりこの本とは異なるからなのです。
                      言い換えれば、この本のように裁判が進行するなら理想的。といった内容の本ではないでしょうか。

                      日本の裁判がなぜ時間がかかるのか、争点整理に一年もかかるような裁判が実際にあることを経験すると、
                      その理由は「弁護士がヘボだから」というのが実のところというのが実感です。もっとこんな本を読んで
                      勉強していただきたいものです。

                      この本のアマゾンのリンク



                      澤村翔子
                      あのバラ


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